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2009年3月28日土曜日

Microsft PowerPoint® 向けの文字教材サイトをオープンしました

「特別支援教育でのPowerPoint活用」というWebサイトを公開しました。

特別支援教育でのPowerPoint活用
http://www.microsoft.com/japan/enable/ppt/

このサイトでは,マイクロソフト社のプレゼンテーションソフトPowerPoint(パワーポイント)で作成した,授業などで使えるスライドの例を,その作成方法とともに紹介しています。

また,(これが個人的には目玉だと思っているのですが)小学校で学習するひらがな,カタカナ,数字,漢字のすべての文字を一画ごとに独立したパーツの組み合わせで構成したスライドを無償でダウンロードできます。長音符や小文字も含めて,1,182文字すべてをスライドとして用意しました。加工も自由にしていただけます。活用法方法も紹介しています。

この文字教材は口頭で説明するのが難しいので,ビデオを作ってみました。以下のような活用が可能です。このビデオはパワーポイントのプレゼンテーションを録画したもので,この教材を私が組み合わせて作成したものですので,同じようなものを作ることも可能です。





1年半くらい前に思いついて,公開までマイクロソフトさんを始め,いろいろな方々のご協力をいただいて,ずいぶんと時間がかかってしまいましたが,無事公開の運びとなりました。ご協力いただいた方々には,本当に感謝です。ありがとうございます。

障害のある子どもたちの学習場面ではもちろん,文字に関わる活動のいろいろなシーンで活用できると思います。すでにディスレクシアなどの困難のある子どもたちの学習場面で使ってみていただいた先生方から,子どもたちの嬉しいコメントをいただいています。

あっと驚く活用アイデアを思いつかれた方,ぜひ,教えてください。今後も,ウェブサイトや勉強会などでパワーポイントを活用したアイデアを共有していきたいと思います。

2009年2月25日水曜日

読み上げ支援:SAPI5に対応したTextToWav

以前,読み上げソフトについての質問あれこれで紹介した「Text To Wav」がバージョンアップして,SAPI5対応になっていました。フリーウェアな上に高機能で,背景の文字を簡単に拡大縮小できたり,背景色を変えたり,読み上げ速度を変更したりといった操作ができます。


読み上げソフト開発と音声学習
http://noah0.blog119.fc2.com/
※上記のブログの左側に,「Download」と書かれたリンクがあり,そちらからTextToWavをダウンロードできます。



上記がTextToWavのスクリーンショットです。

  • 画面左上端「MS UI Gothic」と書かれているフォント名の左隣にあるスライダーを,マウスでドラッグして左右に動かすことで,テキスト領域のフォントサイズを変更できます。
  • 「一時停止(||)」ボタンの左右にある「巻き戻し(<|)」,「早送り(|>)」ボタンを押すと,一文ずつ読み上げする文を先に進めたり,前に戻したりできます。読み上げている文は背景色が変わるので,どこを読み上げているのかわかりやすくていいですね。
    ※Natural Readerでは,読み上げている段落全体の背景色を変え,加えて読み上げている単語近辺の背景色を変えていきます。この辺りの微妙な仕様の違いが,TextToWavとNatural Readerのどちらを使うか好みの分かれるところでしょう。
  • 画面右上部の「Rate」の右隣のスライダーを左右に動かすことで,読み上げの速度を変更することができます。MISAKIだと15倍まで加速できますが,ここまでくるともう何をしゃべってくれているのかさっぱりわかりません(^^;)。

    作者のNoahさん,このような有用なソフトを公開してくださり,ありがとうございます。
  • 2008年12月8日月曜日

    ATACカンファレンス京都2008お疲れ様でした

    今年も12月5〜7日とATACカンファレンスで講師を務めさせていただきました。ご参加いただいた皆さん,ありがとうございました。

    ATACカンファレンス京都2008

    ATACは講師と参加者の方々の距離が近いので,終わった後にいろいろなご意見いただけたりと講師にとってもとても楽しいイベントです。たくさんのアイデアと元気をいただきました。また来年,京都でお会いできればうれしいです。

    私が講師を務めたセミナーのリスト:

    1)12月5日 10:00〜16:45 プリカンファレンス(講師)
    「相手に正しく自分の見たことを伝えることが出来ますか?〜福祉や教育に役立つ科学的観察と記録の方法を学ぶ〜」

    2)12月6日 11:20〜,13:20〜(各30分間)
    LivingLibrary(むーんらいずさんの辞書役)

    3)12月6日 15:20〜16:20(講師)
    「思考を整理する技術 〜マッピングソフト入門〜」

    4)12月7日 9:30〜10:30(講師)
    「ケータイを活用する」

    5)12月7日 11:00〜12:00(講師)
    「Windowsの秘密 -肢体不自由・視覚障害の人に便利な機能-」

    6)12月7日 13:00〜14:00(講師)
    「障害のある高校生を大学へ〜合格へ向けての合理的配慮の申請とは〜」

    7)12月7日 14:30〜15:30(講師)
    「パワーポイントでうまれる教材」

    2008年10月2日木曜日

    ウェブページでどこを見ればよいか混乱しないために

    Reading Blinds — a YUI-powered Reading Tool
    http://yuiblog.com/blog/2008/09/30/r­eading-blinds/

    スクリーンルーラーのような機能*1をブラウザに提供してくれるブックマークレットが公開されていました(idea*idea経由で知りました)。

    *1 Claro Software製のScreen Ruler。機能のデモはこちら。日本でもこころリソースブック出版会から販売されています。



    ディスレクシアだけに限らず、発達障害や高次脳機能障害のために注意に障害のある人、高齢者や子どもなど、読みに困難のある人がウェブページを読むときに助けになるツールです。

    画面のマウスのあるライン以外を覆い隠してくれるので、邪魔な情報を隠し、読みたいと思っている部分だけに集中して読むことを助けてくれます。

    ワープロなどそのほかのソフトでこの手の機能を使いたい場合は、前述のスクリーンルーラーを使うと良いと思います。

    <インストールと起動の仕方>

    上記ページのずーっと下の方に、

    「That’s the lot. You can download readingblinds.js and include it in your site, or you can drag the following link to your links toolbar: Reading Blinds.」


    という文章があります。

    この文の最後の「Reading Blinds」のリンクをクリックすれば、Reading Blindsが動き出します。

    このページ以外で使うときには、ブラウザのブックマークに登録し、望みのウェブページ上でこのブックマークを呼び出すと使用できます。ブラウザ上で動くものなので、OS問わず使うことができます。

    <使い方>

    Reading Blindsを起動して(日本語入力をオフにした状態で)、「l(←Lです)」で覆われていない部分の幅を広げ、「s」で幅を狭めます。

    Reading Blindsの機能のオンオフを切り替えたいたいときは、「b」を押します。

    2008年9月23日火曜日

    スタンフォード大学の工学コースがネット公開

    素晴らしい試みが始まりました。スタンフォード大学の工学コースで行われている授業の一部が、ネット上で公開されました。

    Stanford Engineering Everywhere
    http://see.stanford.edu/default.aspx

    ・コンピュータサイエンス入門(プログラミング関連)
    ・人工知能(自然言語処理、機械学習など)
    ・線形システムと最適化(フーリエ解析など)

    私は工学系の大学出身ではないのでよくわからないのですが、おそらく上記は工学系の学生が大学に入学して比較的初期に学ぶ事柄だと思います。しかし内容はスタンフォード品質ですから、きっと良質なものなのではと思います。

    授業の様子はYouTubeなど動画で公開されているのに加え、講師の話もすべて文字原稿として書き起こされたものを見ることができます。両方ダウンロードしてiPodで見ることも考慮されたといえる作りになっています。

    これはすごいですね。発達障害や視覚障害など多様な障害のために、授業に参加することが難しい学生たちにはもちろん、多くの人々にとって意義のある教育サービスだと思います。

    2008年7月8日火曜日

    読み上げソフトについての質問あれこれ

    今回は、読み上げソフトをいくつか紹介する中で、Windows環境で読み上げソフトを使う上でわかりにくい点をまとめてみます。(以前「実践障害児教育」に掲載した「読み書きの困難を支援する」の記事について、さらに進んだ説明でもあります。)

    Q. 読み上げソフトにはどんなものがあるの?

     海外のものも含めて、沢山のソフトが公開されていますが、私が実際に使ってみたり、紹介してもらったりして、読みに困難のある子どもたちに便利だと思った3つのソフトを紹介します。

    読み上げソフトとは、実際には「音声エンジン」と、その音声エンジンをコントロールしたり、文字の表示をいろいろと工夫してくれたりする「読み上げソフト」の組み合わせから成っています。音声品質としておすすめは1番目の組み合わせですが、音声品質は劣るとはいえ、読み上げを無料ですぐに試すには3番目の組み合わせを試してみてください。


    1) Natural Reader ←個人的なおすすめ

    入手先:http://www.naturalreaders.com/



    長所

    1. ハイライト表示機能がある。読み上げている場所、読み上げている単語を、背景と文字の色を変えて表示(ハイライト表示)してくれる。そのため、文章のどこを読み上げているのかがわかりやすい。
    2. 操作がシンプルでわかりやすい。基本的に画面に表示されているのは、再生・停止ボタンと速度調整(Speed)、音声エンジン選択(Speeker)だけで、それだけ操作できればよい、という割り切ったシンプルさ。
    3. 表示するフォント、文字の大きさも変更できるので、極端に大きな文字にして見やすくするなどの工夫もできる(メニューの「Control」→「Sttings」→「Font」タブ→「Change Font」ボタンを押す)。
    4. 有償だが、SAPI5に対応する日本語エンジン(説明は後述)の中には、非常に流ちょうに日本語や英語を読み上げるものが登場している。
    5. 無料であること。


    短所

    1. 英語の音声エンジンは(あまり流ちょうとはいえないが)付属しているものの、日本語の音声エンジンを別途インストールしないと、日本語読み上げには使用することができない。
      → 日本語の音声エンジンは、「SAPI 5」に対応した音声エンジンが必要。この説明は後述します。

    2. 海外製品なので、ダウンロードして入手するとき、インストールするとき、画面のメニュー、設定画面などが英語。
      →実際には画面の指示に従えばインストールもできますし、操作も、読み上げたい文書を貼り付けて、再生・停止ボタンを押すだけなのですが、やはりメニューなどが英語だと敬遠されがちです。




    2) MO Speech

    入手先:http://www.laboreconomics.org/



    長所

    1. 操作が極めてシンプル。とにかく読み上げたい文字列の範囲を選択してコピーすると即座に読み上げ。
    2. 無料であること。


    短所

    1. 読み上げエンジンは全く付属していないので、自分でSAPI5に対応した音声エンジンを導入する必要がある。



    3) Text to Wav

    入手先:http://noah0.blog119.fc2.com/
    ※Special thanks to TK先生・・・このソフトを教えていただきました。ありがとうございますm(_ _)m




    長所

    1. 多機能。句点ごとに一文ずつ読み上げてくれたり、画面の文字サイズをつまみを調節するだけで拡大縮小できたり、背景やフォントの色をボタンひとつで好みのものに変えたり、読み上げた音声をMP3(音声ファイル)に出力できたり、のように多彩な機能がある。
    2. 対応する日本語音声エンジンを、無償で手に入れることができる。とにかく読み上げソフトを使ってみたいならまずはこのソフトを使うべし。
    3. 作者の方が日本人なので、ネット上に日本語の説明書がある。
    4. 無料である。


    短所

    1. 読み上げエンジンは付属していないので、自分で「SAPI4」に対応した音声エンジンを導入する必要がある。
    2. SAPI4の日本語や英語の音声エンジンには、あまり流ちょうに読み上げるものがないので、読み上げ音声の品質は良いとはいえない。
      ※作者のNoahさんがSAPI5対応をTODOに挙げておられます。とても素晴らしいソフトなので、SAPI5対応を首をなが〜くしてお待ちしております!

    3. メニューなどが英語表記。



    Q. 日本語音声エンジンの入手方法は?

    日本語音声エンジンを使う、とひとことで言っても、SAPI(Speech API:Windows上で動くソフトウェアに読み上げ機能を提供する仕組み。音声エンジンもこれに含まれる)のバージョンによって、いくぶん違いがあります。

    このSAPIには、大きく分けてバージョン「4」と「5」が」あります。

    SAPI5対応の音声エンジンを手に入れる

    最近のWindows用のソフトウェアで使われている音声エンジンは、基本的にこちらのバージョンのものになります。今回紹介したソフトの中では、Natural ReaderとMO SpheechはSAPI5に対応した音声エンジンが必要です。

    日本語でSAPI5に対応した音声エンジンを入手するためには、Microsoft Office 2003に付属の読み上げ機能をインストールするか、市販の日本語対応音声エンジンを入手してインストールする必要があります。(編注:XP→2003に改めました。しかしながら、この辺ちょっとよく把握していません。XPにはSAPI4の日本語音声エンジンが付属していて、2003にはSAPI5だったかもしれません。どちらも手元になく確認ができませんでした。)

    市販のものでは、例えば、XP Navo(ナレッジクリエーション社製)を購入して、これに付属しているSAPI5対応の音声エンジンを導入すると良いでしょう。このXP Navoには、個人的におすすめの音声エンジン「Misaki(日本語、女性)」のほか、「Show(日本語、男性)」「Miyu(日本語、女性)」「Kate(英語、女性)」の4つ(いずれもペンタックス製の音声エンジン)が含まれています。

    ペンタックスの音声エンジンは、http://voice.pentax.jp/でデモンストレーションを試してみることができます。驚くほど読み上げ品質が高い日本語音声エンジンです。Misakiの音声は私の周りにいるユーザの間でも人気です。私もお気に入りだったりします。

    SAPI4の音声エンジンを手に入れる

    ちょっと古いバージョンなのですが、SAPI4に対応した日本語音声エンジンは、ウェブ上でダウンロードして入手することができます。さらに、前述した高機能な読み上げソフトウェア「Text to Wav」はSAPI4にのみ、対応しています。このソフトを使おうと思ったときには、SAPI4の音声エンジンを入手しておく必要があります。

    この入手方法についても、Text to Wavのページで詳細に説明してあります。http://noah.ninja-web.net/soft/texttowav.htmlを開き、左のメニューにある「FAQ」をクリックしてください。その一番上、「起動時にエラーメッセージが表示されて終了してしまいました。」をクリックすると、SAPI4の入手とインストール方法が説明してあります。


    (以上)

    2008年6月2日月曜日

    注意の障害のある子どもを支援する

    こちらもすでに既刊となっていますが,月刊実践障害児教育の6月号では,「注意の障害」に焦点を当てて,テクノロジーによる支援の方法をいくつか紹介しています.

    基本的には,「プレゼンテーションツールの活用で注目をうながす方法」と「過剰な刺激を制限するグッズで落ち着きを助ける方法」を中心に紹介しています.

    ADHDの障害特性はこうだから,とか,発達障害の障害種別にはこだわらずに,授業場面で注意に困難を抱える子どもたちがどんなことで困っているか,またそれをサポートするためにはどうする?という視点でまとめています.

    実践コーナーでは,マイクロソフト社のパワーポイントを使って,実際に注目を促す教材を作る方法を紹介しています(サンプルデータも配布しています).

    良かったら手に取ってみてください.

    2008年3月12日水曜日

    ルビ振りの自動化・追加情報「ひらがな・なびぃ」

    ちょうど昨日の記事をアップしていたら、ルビ振りの自動化について、富士通ラーニングメディアさんから素晴らしいソフトがリリースされたという情報が入ってきました。Windows用のソフトウェアで、無償公開されています。学年ごとで学習する漢字レベルに合わせてルビや平仮名化を調整したり、日本語能力試験の水準に合わせて調節したり、文章の要約機能があったりと、とても多機能なソフトウェアです。

    ひらがな・なびぃ:富士通ラーニングメディア
    http://jp.fujitsu.com/group/flm/eco/hiranavi/



    ひらがな・なびぃ
    『ひらがな・なびぃ』は、インターネット上の漢字をひらがな変換して表示できるブラウザです。文部科学省の「学年別漢字配当表」を元に、インターネット上の漢字を学年単位でひらがなに変換し、表示します。さらに、インターネット上の有害情報をURLや単語単位で遮断できます。このほか、「リンク集」、「要約」機能を搭載し、充実したインターネット環境をご提供いたします。
     また、日本語を学習中の外国人の方も、自分の学習レベルに合わせ、日本語のホームページを読むことができるように漢字をローマ字で表示する機能もあります。

    2008年3月11日火曜日

    漢字の読みが苦手なときには?:ルビ振りの自動化

    発達障害の中でも、読み書き障害や高次脳機能障害のために、文字を読むことが難しいと感じる人がいます。せめて漢字にルビを振ってくれれば読みやすくなるのだけれど、という人のために、利用できる自動ルビ振りサービスはいろいろと存在しています。読み書きに困難のある子どものために、頑張ってルビを手作業で振っているが、その作業がとても大変で苦労している人や、成人で読み書きに困難のある人で、読めないことに恥ずかしさを感じてしまい、なかなか周囲に読み方を聞けない人などにも便利なサービスです。

    以下のように、文章中に含まれる漢字にルビを振り,読字の困難さを軽減する機能が,インターネットの複数のウェブサイトで誰もが試用できるサービスの形で無償提供されています.もともとは、子どもや外国人向けと銘打って用意されているサービスですが,もちろん読字障害のある子どもや成人にとっても、便利に使うことができます.



    「キッズgoo(http://kids.goo.ne.jp/)」は,検索結果のウェブページに含まれる漢字の読みを,「漢字(かんじ)」のような形式で,括弧内に挿入してくれる子ども向けのサービスです.



    「ルビ(ふりがな)振りサービス AddRuby(http://www.addruby.com/)」でも,任意のウェブページやテキスト内に含まれる漢字に,同様の形式で読み仮名を挿入することができます.


    「YomoYomo(http://yomoyomo.jp/)」は,外国人向けのサービスなので説明が英語で少しわかりにくいですが、ページ上部のウィンドウにウェブページのURL(アドレス)を入力して、「ひらがな」と書かれたタブをクリックすればルビ振り機能が使えます。このサイト、MacOSXのSafariブラウザではうまく見られませんでした。WindowsのInternet Explorerでは見られます。



    「ひらひらのひらがなめがね(http://www.hiragana.jp/)」はシンプルでいいですね。Windowsのブラウザでは、このように通常のフリガナ的に、漢字の上に読みを振ることができるのでわかりやすいですね。


    こうしたサービスを活用することで,ルビ振りについては特別なソフトウェアを用意せずとも,私たちの誰もが容易にルビ振りを行うことができる状況にあります。ぜひ活用してみてください。

    2007年12月4日火曜日

    超破格値のミニノートパソコンで広がる可能性

    台湾のASUSという会社から、たったの199ドルでミニノートパソコンが発売され、世界中で話題になっています。安かろう悪かろうではなく、しっかりしたパソコンだそうです。

    $199で話題の小型ノートパソコン、ASUS「Eee PC」
    http://www.ibukuro.com/2007/11/199asuseee_pc.html

    まだ日本では販売されていないので、当然ながら日本語版は発売されていません。また、標準の状態では、Windowsはインストールされておらず、「Linux」というOSが搭載されています。(とはいえ自分でインストールできれば、XPもかなり軽快に動くそうです。)

    日本でも個人輸入して日本語化する人が増え始め、ネット上ではインストールされているLinuxを日本語化したり、WindowsXPをインストールしたりと、かなりアツイことになっています。上記のブログはEeePCをいち早く利用しておられる日本の方の記事です。

    私たちは視覚障害の方だけではなく、読み障害のある人のためにパソコンで音声読み上げソフトを使用することをいろんなところで提案していますが、そんなときよく問題になるのが「高価なパソコンを購入するのが難しい」という点です。ここまで低価格でしっかりした機能のパソコンが販売されるようになると、そうした常識も変わることになるでしょう。

    読み上げエンジンで個人的に一番気に入っているのは、ペンタックスのVoiceTextという音声エンジンです(http://voice.pentax.co.jp/)。読み上げは非常に自然で、初めて読み上げ機能を使う人にもおすすめしています。

    通常はWindows上で動かしていますが、実はこの音声エンジン、Linux用もあるので、EeePCにWindowsをインストールしなくても、音声読み上げが使えそうです。ぜひ試してみたいところです。

    ブラウザは「Firefox」という非常に高機能なもの(MacOS版とWindows版は私も愛用しています)がすでにインストールされているので、このブログでも紹介しているCheckPad.jpもすぐに使えます。まだここでは紹介していませんが、Googleカレンダーという予定管理のウェブサービスは、Firefoxとは大変親和性が良いことが知られています(今年のLos Angelsで開かれたCSUNという障害支援技術のカンファレンスにもGoogleのグループが来ていて、Googleで公開している様々なサービスは、Firefox上で動かすことを積極的にサポートする、と強調していました)。

    日本でもこのところ、「視覚障害や読み障害のある子どものために拡大教科書を!」という動きがありますが、印刷された特殊な教科書が普及する前に、EeePCで読み上げエンジンを使ってしまえ!ということが常識になる時代がやってくるかもしれません。なんといっても本体価格がたったの「二万円ちょっと」ですから。

    <余談>

    同様の低価格PCを世界中の子どもたちに届けるプロジェクトとして、OLPCがあります。

    OLPC - One Laptop Per Child
    http://laptop.org/index.jp.html

    こちらは399ドルを支払って、1台を発展途上国の子どもに、1台を自分の子どもに、という「1台あげて1台ゲット・キャンペーン」を行っています。OSはやはりLinuxです。Intelも「Classmate PC」という似たコンセプトの製品を作っているそうですね。日本でもこうした製品が発達障害のある子どもたちを含め、コンピュータによる支援を必要とする人たちに届くようになるといいですね。私もまずはEeePCから、入手してみようかなと思います。

    2007年11月20日火曜日

    やるべきことをいつも忘れてしまう!を解決する

    発達障害のある人では、約束など、先々にやるべきことを忘れてしまったり、思い出せなかったりするために、忘れないようメモを活用したいと努力している人は多くいます。しかしながら、「メモ自体をよくなくしたり、持っていくのを忘れてしまう」「『メモした』という事実そのものを忘れてしまうためにメモの意味がない」と訴える人もまた多くいます。どうすればこの極端な物忘れを改善できるでしょうか?



    目標管理ツール check*pad.jp
    http://www.checkpad.jp/

    そんなときに便利なのは、上記のようなウェブ上のTODOリスト管理サービスです。こうしたサービスでは、ウェブサイト上にシンプルなTODOリストを作ってくれる無料のサービスです。終わった項目にはチェックを付けて、やり遂げたこととやるべき事を管理することができます。

    とはいえリストに載せておくことは、特に「やるべき事」にこだわる必要もありません。携帯電話での操作にも対応しているので、「これはおぼえておかねば」と思いついたことは何でも、メモ代わりに携帯メール本文に書いて特定のメールアドレスへ送ると、自動的にサイト上の自分専用のTODOリストに登録してくれます。もちろんメールだけでなく、パソコンや携帯のブラウザからも項目追加することができます。



    メモ帳を取り出してメモを書くことよりも、携帯を取り出してメールを送る方が慣れている人は近年多くなりつつあり、使い始めのハードルが低いといえます。

    また、設定により、毎日希望の時間に、携帯など希望のメールアドレスに、まだ終わっていないTODOを送信してくれます。

    注意点として、初回登録時にパソコンが必要ですが、その際に自分の携帯電話を登録しておけば、以降は携帯のみで使用可能です。

    たくさん類似のサービスがありますが、個人的にはこの「checkpad.jp」がいちばんシンプルかつかゆいところに手の届くサービスで気に入っています。「携帯電話で使える」「機能と操作がシンプル」という点が優れています。発達障害のある人では、メモしたくても、メモ自体を持ち運ぶことを忘れてしまうと訴える人がいますが、「携帯電話だけはいつも持っている」という人は多くいます。携帯電話の携行が現代人では強力に習慣化していることを上手に利用できます。そのため携帯電話だけでリストの登録・確認ができることは大きなメリットです。

    さらに、設定により毎日リマインド(注意喚起)のメールを送ってくれるので、「メモしたことを忘れる」という失敗の回避にもつながります。

    「すぐやること」「そのうちやること」「やれたらいいなと思うこと」と複数のリストを作成して、「すぐやること」だけをリマインドする、という使い方も可能です。または、「職場の机でやること」「買い物に出たらやること」「自宅に帰ったらやること」など、場面ごとにやることリストをまとめておくと、TODO項目が増えたときにも混乱せずに対応できます。

    ↑参考:GTD(Getting Things Done)のテクニック・・・GTDの解説については、Itmedia Biz.ID掲載記事 「はじめてのGTD」を参照してください。
    http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0606/27/news003.html

    2007年11月17日土曜日

    読み障害を支援するカラーフィルムをパソコン上で実現

    ディスレクシア(特に読み障害)のある人に対して、「カラーフィルム」が有効な場合があると言われています。

    まだそのメカニズムはよくわかっていないようですが、読み障害のある人の中には、色知覚に異常がある場合があり、それが文字の読みにくさにつながっているという説があります。そんなとき、文書が印刷された紙の上に、色つきのフィルムを乗せると、文字が読みやすく感じられるそうで、実際に海外ではそのためのフィルムが販売されている例もあります。

    通常、文書は「白地に黒」で印刷されていますが、カラーフィルムを乗せることでコントラストを変えると、「文字が眼に刺さるような感覚がなくなって読みやすく感じる」という読み障害のある人の話を私も聞いたことがあります。またどの色を使うと見やすくなるかは人によって随分違うとのこと。

    パソコンを使っているときにも、当然同じ事が起こります。以下のツール(「如意スクリーン」Windows用のフリーソフトです)はもともと、まぶしさを感じやすいく、画面を最低輝度にしてもまだもっと暗くしたい人のために作られたツールだそうです。画面全体に好みの色のフィルムをかけたような効果を与えることができます。フィルムの透明度も自由に操作することができます。ひょっとすると、読み障害や視覚に過敏性のある人から意見を聞いて作られたものなのかも、と思えるほど、読み障害のある人のカラーフィルタとしてぴったりのソフトで、ネット上で発見したときは本当に驚きました。

    以下の画面例では、濃い緑のフィルタをかけてみました。色の選択はお好みで好きな色を選べますし、フィルムの透明度も自由に調整できます。パソコンを使っているときに、どうにも疲れやすいとか、まぶしすぎて画面が見にくいとか、字が読みにくいと感じている人は、ぜひ試してみてください。



    如意スクリーン
    http://soft.edolfzoku.com/nyoi/

    <追記:11月22日>

    書き忘れていました。「読み障害のために」と書いていますが、これは一般的なディスレクシアタイプのLDだけではなく、感覚過敏などのために読みにくさを感じている発達障害のある人も含まれます。コメントに視覚的な過敏性のあるアスペルガー症候群の当事者の方からコメントをいただいて、そこをきちんと書いていなかったことに気づきました。過敏性があるために、画面をまともに見るのがつらい方も、ぜひ試してみてください。

    2007年10月18日木曜日

    大学の授業のビデオ公開


    大学の授業のビデオストリーミング公開って、結構進んでいるんですね。最近、UCバークレーがYouTubeで授業を公開して話題を呼びましたが、実は日本の大学も授業ビデオを公開しています。連絡会まで作っているそうです。東大はもちろん登録されていますが、京大や同志社など関西の大学が多いです。

    UCBerkeley、YouTubeで授業公開
    http://jp.youtube.com/ucberkeley

    日本OCWコンソーシアム
    http://www.jocw.jp/index_j.htm

    発達障害のある人では、その障害のために、授業に毎回通うことが難しかったり、授業に参加してもその場で内容を効率よく理解することが難しかったりします。そのため一般の大学にはなかなか通いにくく、通信課程を選んでいる人も少なからずいるようです。

    大学進学を考えている発達障害の人は、こうしたサービスで大学の雰囲気をまずつかんでみてはどうでしょうか。

    現在は通信教育課程ときっちり切り分けられているので無理ですが、将来大学に足を運ばなくても、こういうサービスで単位が認定されるようになるといいですね。

    2007年10月11日木曜日

    予定の管理とOGGSync

    みなさんは予定の管理をどうしておられますか。私は予定の管理には手帳は余り使わず、もっぱらパソコンと携帯電話(SoftbankのX01HTという機種)を使って管理しています。

    とはいえマシンごとに予定が錯綜して混乱しないように、MacOSXで「
    MissingSync
    」というソフトを使い、iCalの予定をX01HTと同期しています。また、iCalの予定は「Spanning Sync」というソフトでGoogleカレンダーと同期しています。このように、Googleカレンダーを中心に、WindowsやMacや携帯電話など、いろいろな環境で同じ予定表を閲覧しています。

    本日「OGGSync」というソフトを使ってみました。GoogleカレンダーとX01HTの予定表を、X01HT単体で同期することができるソフトです。

    こちらの方がMissingSyncでの予定同期よりはるかにラクチンですね。Macに接続しなくても、電車の中でもどこででも最新の予定と同期できるというのが素晴らしい。

    これまで外出先で予定を確認する時は、以前Blogにも書いたようにGoogleモバイルやhttp://www.yamamoworks.net/gcmg/のサービスを使わせてもらったりしていましたが、閲覧するまでにネット経由ゆえの時間がかかることが気になっていました。


    OGGSyncで同期しておけば、最新の予定を見たいときには必ずネットに接続する必要がある、という制約から解放されるので、ストレスや混乱が減りそうです。

    OGGSync、無料版ではひとつのカレンダーしか同期できませんが、有料版では複数のカレンダーも同期できますし、時間指定して定期的に予定を同期する機能があります。過去・未来で何日分の予定を同期するかも当然指定可能ですし、こうなると、いちいちデスクトップに接続して同期を取る作業がいらなくなってきますね。ますます携帯だけで何でもできるようになって来ました。

    2007年10月4日木曜日

    世田谷区の精神・発達障害就労支援

    精神障害者保健福祉手帳(2級)を持っている人とそうでない人がいます。うつなどの精神障害で取った人もいれば、住んでいる場所によりますが運良くアスペルガー症候群で取れた人もいるでしょう。

    手帳があれば、福祉就労以外にも、障害者雇用の枠で一般企業に就労するというやり方があります。しかし世田谷区の就労支援センター「しごとねっと」では手帳が無くても就労相談などの支援が受けられるんですね。素敵です。ウェブを見ると精神障害しか支援を受けられないように見受けられますが、以下の記事を読むと、発達障害や高次脳機能障害の相談実績もあるそうです。

    精神障害者 就労支援セミナーの話題から
    http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2007dir/n2750dir/n2750_03.htm