2007年10月22日月曜日

手書き式コミュニケーションで相互理解を促進



電話や口頭でのおしゃべりって、後になってみると、お互いの理解が思い切りズレていたことがわかった、なんてことがありませんか?口頭の文は主語や述語も省略されていたり、そもそも出てくる単語や事実関係が間違っていたり適当だったりするので、当然と言えば当然です。

相当、相手の言外の意図を読んだり、現在の相手と自分の立場、そしてそれを取り巻く他の人を含めた状況まで合わせて理解できる人(いわゆる「空気を読める人」)じゃないと、結果として口頭でちゃんとした意思疎通ができた、というのは難しいのではと思うことがあります。

とはいえメールの文章だけで複雑な案件について話し合うのは時間の無駄と考える人が多いのか「やっぱり電話で話しましょう or 説明してください」といわれることって多いですよね。実際のところ、口頭での会話なんて、相手のスタンスとか、ここまで行ったらアウトだけどこの辺はOKっぽいとか、場の雰囲気をやりとりしているだけみたいなもの(←世の中ではそれが一番重視されているのかもしれません)なので、相手の気持ちを読めない人間にとっては混乱を呼ぶだけとも言えます。

混乱を解消する方法として、お互いの発言や伝えたい意図のイメージを、とりあえず簡単にでいいので、紙の上に書きながら進めていく、という方法がおすすめです。

会議ではホワイトボードを使ってみんなの意見などを書き出しながら議論を進行させることがありますが、あれを二人とか少人数の時でもやるのです。矢印や丸囲み、ヘタクソなイラストなんかを交えながら、議論の内容がお互いの目に見えるように書き進めていくのです。何を話しているのかを一覧しながら会話を進められるので、確実に誤解は少なく、理解は深くなります。

私の場合は、ここで作ったメモを、その日の日付と時間を書き込んで保存しておきます。目上の人との話し合いの場合は日付を書き込んで自分で保存、部下との話し合いだった場合は、その紙はそのまま指示書として渡してしまいます(自分にとっても必要だと思ったときには、紙をコピーするなりスキャンするなりして保存しておきます。あらかじめ紙の裏にカーボン紙と新しい紙を入れておけばコピーする手間も不要)。

次に同じテーマの話をするときにはその紙を持ち寄れば、前回話した内容をお互い即座に思い出せますし、書き足すなり、参照しながら新たな紙にまた書くなりすれば、議論が繰り返しになることもありません。

だいたい、会議の時に書記係に漫然と付けられた議事録なんてロクに見返しません(笑)。それに、他人が書いたものなので、自分の頭にはすんなり入りにくいところがあります。

その点「自分で書く」、または「人が手書きしているのを目にする」と、「あのときあんなこと描きながらあの話をしたなぁ」というエピソードが記憶に残ります。エピソードとして覚えていることがらを頼りに、後になってもしっかりした記憶がよみがえってくるという仕掛けです。

Sketchcast
http://www.sketchcast.com/

上記はウェブ上で音声と手書きの作業動画を記録して公開できるサイトです。これはナイスアイデア。複数の人に何度も同じ説明をしなくちゃいけないときや、この手書き会議法をリアルタイムで記録したいときなんかに有効かもしれませんね。

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