2007年11月11日日曜日

タイムエイドで時間感覚をつかむ

みなさんは「タイムエイド」というものをご存じでしょうか。

タイムエイドとは、時間の感覚がわかりにくい障害のある自閉症児のために、時間の経過を視覚的に示して、わかりやすくするために使われている製品群です。

自閉症のある人で、時間の経過を感覚的につかめない場合、作業をしている時間がいつ終わるともしれぬ無限の長さに感じられるのか、パニックを起こしてしまう場合があります。

しかし自閉症であっても、「30分」と言葉で言われるとよくわからないのですが、「このランプが全部消えるまで」と視覚的手がかりを示されると理解できる人がいます。そんな人のためによく使われています。具体的な製品としては、例えば以下のようなものがあります。

各種タイムエイド(福祉機器DB・AT2EDへリンク)
http://at2ed.jp/pro/productList1.php/categoryid/314

専用のタイムエイド機器を使って時間をわかりやすく示すのもいいですが、同じ事をパソコンを使って手軽に示すこともできます。例えば以下は、プレゼンテーションの残り時間を把握するために作られたフリーソフトですが、タイムエイドとして活用することができます。

そろそろ君
http://www.forest.impress.co.jp/article/2006/04/27/okiniiri.html


上の画像は、このソフトのスクリーンショットです。画面下部、タスクバーの上に残り時間を示すバーが表示されています。画面中のウィンドウは設定用の画面を表示させているところです。このように画面の任意の場所に、時間経過につれて段々と色が変化するバーを表示させることができます。バーの色や、残り時間は自由に設定することができます。

ちなみにこのソフト、デフォルトでは時間の経過に従って色つきの領域が増えていくようになっています。が、「残り時間」を把握するためには、だんだん色つきの領域が少なくなっていくように見えた方がわかりやすいので、そのようにカラーを調整しています。

アスペルガー症候群やADHDなど、作業の見通しが苦手な人にも、このツールは役立ちます。「あと1時間でこの作業をやろう」「あと30分は、他のことは気にせずこの作業だけをやろう」というように、作業内容を絞り込むことは、パニックを避けるために大事なテクニックです。そのときに時間がうまく把握できないと、時間の経過ばかり気になって作業に集中することが難しくなります。時間の把握を楽にするために、こうしたツールをぜひ役立ててみてください。

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