2008年9月6日土曜日

やる気が続かない/集中しすぎて疲れてしまうときには?(「タイマーの活用」編)

長時間の作業を続けていると,途中でつい,やる気がなくなって他のことが気になり,そちらを始めてしまうことがありませんか?ちょっとした気分転換で他の作業をするのはとても良いことです。しかし,気がつくと気分転換のために始めたはずの作業に時間を取られすぎてしまい,一日が終わってみると,本来やろうと思っていた作業が全然進んでいなくてガックリ,という結果になることもあるのではないでしょうか。

または,「少しだけこの作業をしようかな」と思って始めた作業を,つい何時間もぶっ続けでやり続けてしまい,ぐったり疲れ切って,次の日,他の作業ができなくなってしまった,という経験はありませんか?この「疲れ」というのは困難のない人にはなかなか理解してもらえないので、少しでもそれを楽にする方法を試してみるのはおすすめです。

注意に困難さのある人の場合,過剰に気が散ったり,集中しすぎてしまったりと,「自分が現在行っていることについての気づき」がうまくいかないことがあります。この気づきが得意な人は,作業の合間に時々,自分自身を別の視点から眺める「振り返りチェック」を無意識のうちに行っているようです。「今やっていることは当初やろうと思っていたことか?」「今,自分はどれくらい作業を続けているか?」「今,最初に決めた目的にどれくらい近づいているか?」などです。いわばこれが作業がずらさずやり遂げるためのコツのひとつなのですが,注意に困難があると,どうしてもそのチェックをするタイミングを逃してしまいがちです。

そんなときには,タイマーを上手に使ってみると、チェックのタイミングに気づきやすくなります。

用意するもの

用意するものは,「あと○分」のようにカウントダウンができるタイマーです。
・携帯電話のタイマー機能
・100円ショップで売られているキッチンタイマー
・カード型タイマー(バイブレーション機能付き)→例えばこれとか


手軽に手に入るものには,上記のようなものがあります。携帯電話には,カウントダウンのできるタイマー機能が付いている場合があるので,それを活用してみるのもよいと思います。個人的にポイントだなと思うのは,「バイブレーション機能があること」ですね。上記で紹介しているバイブレーション機能付きのカード型タイマーは,タイマーをセットしてシャツの胸ポケットなどに入れておけますし,操作も単純なので便利そうです。パソコン作業に限定するなら、以前紹介したそろそろ君を使うのも良いと思います。

手順

(1) 今からやろうとする作業の内容を決める。「机の上にある書類を分類して机のひきだしに納める」「○○さん宛のメールを書く」など,できるだけ具体的で,1種類の作業に限定します。「部屋を片づける」など,たくさんの作業からなる,おおざっぱな内容にしてしまうと,後で行う作業の振り返りがうまくできないので,それは避けましょう。

(2) 作業を続ける時間を決める。気が散りやすい人は10分程度の短めの時間にします。集中して長時間やりすぎてしまう人は,45分など,続けて作業したときに,自分にとって疲れにくい程度の時間にします。

(3) タイマーをセットする。(2)で決めた時間にセットします。

(4) 作業に取りかかる。

(5) タイマーが鳴ったら,必ず「振り返りチェック」をします。面倒でも,必ず以下のポイントを振り返って見直してみてください。この振り返りを入れない場合,自分でタイマーを止めたことを忘れて作業を続けてしまったり,ついつい関係のないことを始めてしまったりと、せっかくの気づきをスルーしてしまうこともあるので、「鳴ったら振り返る」はお題目ににして心に留めてみてください。

チェック項目
□ (1)で決めた作業を続けているか?
□ 無事終了したか?
□ どの程度終わったか?
□ 疲れすぎていないか?
□ 長時間(1時間以上)休みなく作業を続けていないか?

(6) 振り返りの結果を受けて,さらに作業を続けるか,やめるか,休憩を入れるかを判断します。続ける場合は(2)から(5)を再び繰り返します。

以上です。

以前紹介した「今やっていることを表示するポストイット」のテクニックと組み合わせて,自分がやっている作業を見失わないようにするのもおすすめです。

上記の(1)で行ったように,作業を具体的な細かいステップに分けて,その進み具合を振り返りながら作業をすすめると,小さいながらも自分がやり遂げた作業が目に見えるので,なんだか一日が終わったときの満足感に違いが出てきます。

あとは、「部屋を片づける」といったおおざっぱな内容を,どうやったらうまく具体的な,1種類の作業に分解していけるのかについては,また次回。






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